「生活保護法の行政不服審査制度について」
保護の実施機関によって国民の生活保護を受ける権利が侵害された場合、その現に行われた処分を排除して、その国民を救済する仕組みが採られています。この仕組みを行政争訟といい、その種類として、不服申立て制度と訴訟制度との2つがあります。不服申立ては、保護の実施機関などの行政機関に不服を申し立てる制度であるのに対して、訴訟は、裁判所に訴えを提起する制度である。
不服申立て制度は、行政不服審査法、訴訟制度は、行政事件訴訟法に定められています。
現在の生活保護法は、日本国憲法 第25条の生存権理念に基づき、国民の保護受給権を保障する一方、保護が正当の理由なく行わ...