『労働安全衛生管理体制について述べよ。』
労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進することを目的として、昭和47年に制定された。
労働安全衛生法の制定により、主任の衛生管理者制度の廃止に替えて、総括安全衛生管理者等の制度が創設されるなどの労働安全衛生管理体制が図られた。
事業者における衛生管理体制は、労働衛生の3本柱となる「作業環境管理」、「作業管理」、「健康管理」の具体的な労働衛生対策を円滑に、かつ効果的に進めるために重要な役割を果たしている。
このためには、総括安全衛生管理者、衛生管理者、産業医、作業主任者、衛生委員会等が、衛生管理を進める上で必要かつ十分な機能が発揮できるように、協力して衛生管理対策を推進する組織を整える必要がある。
労働安全衛生法においては、衛生管理体制の一環として、一定規模以上の事業場については衛生管理者、産業医等の選任を義務付けている。これらの管理責任者の業務と選任、衛生委員会については、次のとおりである。
総括安全衛生管理者は、衛生管理者を指揮し、次の業務を総括管理する(労安法第10条)。
①労働者の健康障害を防...