自動車用燃料について

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    資料紹介

    【オクタン価】
     自動車のエンジンをあまり急激に加速しすぎるとノッキングと呼ばれている爆発音が聞こえるようになるが、これはそのとき使っているガソリンでは既にエンジンを調子よく動かす状態の限界を越えているという警告にほかならない。ガソリンのノッキングの程度はオクタン価で表す。すなわち、標準1気筒試験用エンジンを使い、2種類の標準合成燃料の混合物と比較してこれをきめる。
     イソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)は相当強く圧縮しないと爆発せず、1927年にオクタン価なるものが導入されたときには、これに勝るガソリンは得られなかったので、これのオクタン価を100と決め、n-ヘプタンは特にノッキングしやすいので、これをオクタン価0と決めた。
     ある燃料のオクタン価というのは、イソオクタンとn-ヘプタンとを適当に混合して燃料と同じノッキング特性をもつ混合物をつくったときのイソオクタンの百分率である。合成した純粋な炭化水素を使って研究した結果によれば、アルカン類では、鎖が長くなるにつれてオクタン価は減少し、枝分かれが多くなるにしたがって増大する。
     アルケン類は対応するアルカンよりもオクタン価が高く、二重結合が分子の中心に近いほど増大する。シクロアルカン類は、ノルマルアルカンよりもノッキングしにくく、芳香族炭化水素は特に高いオクタン価を持っている。
     エンジンの効率は圧縮比が大きくなるほどよくなるが、ノッキングが起こるようになってくる。石油を蒸留しただけの直留ガソリンはオクタン価が最低20(ミシガン地帯の石油)くらいから最高のものでも75以下であり、このようなガソリンを使用していた1920年代のエンジンの圧縮比は、わずかに4:1程度であった。しかし、その後の相次ぐ科学的発見によりオクタン価を非常にあげることができたので、圧縮比8〜10:1の馬力の強いエンジンがつくられるようになった。

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    自動車用燃料について
    【オクタン価】
      自動車のエンジンをあまり急激に加速しすぎるとノッキングと呼ばれている爆発音が聞こえるようになるが、これはそのとき使っているガソリンでは既にエンジンを調子よく動かす状態の限界を越えているという警告にほかならない。ガソリンのノッキングの程度はオクタン価で表す。すなわち、標準1気筒試験用エンジンを使い、2種類の標準合成燃料の混合物と比較してこれをきめる。
      イソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)は相当強く圧縮しないと爆発せず、1927年にオクタン価なるものが導入されたときには、これに勝るガソリンは得られなかったので、これのオクタン価を100と決め、...

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