精神障害は、内因性・心因性・外因性の大きく3つに分類することが出来る。それぞれの特徴と主な精神障害名を2例ずつ以下に説明する。
精神障害は、内因性・心因性・外因性の大きく3つに分類することが出来る。それぞれの特徴と主な精神障害名を2例ずつ以下に説明する。
Ⅰ. 内因性精神障害または機能性精神障害
クライエントの内的体験の異常や自我の機能の障害等に特徴のある精神病である。発病には遺伝負因や体質などを含む素因に大きな役割があるとされているが、生物学的レベル、遺伝学的レベルでの異常は発見されていない。代表的なものに、統合失調症や躁うつ病等がある。ここでは、統合失調症と躁うつ病について取り上げる。
統合失調症は、精神疾患の中でもその病像が特異であり、長い治療期間を要し、再発しやすい。神経症に類似した神経衰弱の症状等を示すことが多く、不眠、不安、緊張、注意集中の困難、抑うつ、疲労感、強迫神経症状、心気症状等がある。病型として通常、破瓜型・緊張型・妄想型・その他に分類されるが、互いに移行し、境界は不明瞭である。治療法は、まず各種の症状を緩和するための抗精神病薬の投与と薬物療法がある。他の治療法として、心理療法や作業療法等がある。
躁うつ病は、感情病で、躁とうつが繰り返すのみで人格荒廃に至らない。気分が憂うつなうつ状態と...