「資料分類」の必要性に関する考察

閲覧数4,790
ダウンロード数56
履歴確認
更新前ファイル(1件)

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    1.はじめに
     日本における図書館業務は、図書館法(注1)第2条を根拠に「資料の収集、整理、保存、利用者への提供」という4つの柱により成り立つものとされている。しかし現在は、条文中の「資料の整理」という言葉を「資料の組織化」と言い換えて用いるのが普通である(注2)。資料の組織化とは、図書館の所蔵する全資料へのアプローチを著者名、タイトル、主題から可能にする一連の作業過程のことを指す(注3)のだが、その作業はまず「資料の分類」から始まる。そこで本課題では、資料の組織化を行なう上で欠かすことのできない「分類」というコトを理解し、図書館法の示す資料の整理業務において最初の過程となる「資料の分類」の必要性を考えていきたい。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.はじめに
     日本における図書館業務は、図書館法(注1)第2条を根拠に「資料の収集、整理、保存、利用者への提供」という4つの柱により成り立つものとされている。しかし現在は、条文中の「資料の整理」という言葉を「資料の組織化」と言い換えて用いるのが普通である(注2)。資料の組織化とは、図書館の所蔵する全資料へのアプローチを著者名、タイトル、主題から可能にする一連の作業過程のことを指す(注3)のだが、その作業はまず「資料の分類」から始まる。そこで本課題では、資料の組織化を行なう上で欠かすことのできない「分類」というコトを理解し、図書館法の示す資料の整理業務において最初の過程となる「資料の分類」の必要性を考えていきたい。
    2.図書館学における「分類」の立場
     「分類」という語は一般的に「事物を共通な性質に基づいて種類に分けること(日本国語大辞典より抜粋)」という意味で用いられている。しかしながら、もともとはアリストテレス(注4)以来の自然科学の主要一派として生じた「分類学」の基礎概念から発生した言葉であり(注5)、その語単独では図書館学における専門用語として定着をみていない。にも関わらず、日...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。