糖尿病を持つ患者の術後の管理

閲覧数10,474
ダウンロード数14
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    インスリンの作用・侵襲時の代謝状態
    血糖低下作用はインスリンにしか存在しません。
    手術侵襲(ストレス)下では,血糖上昇作用を有するストレスホルモン(カテコールアミン・グルカゴン・糖質コルチコイド・ACTH・GH)が大量に分泌され,血糖を上昇させますが,糖尿病患者はそれに見合った量のインスリンを分泌できないために高血糖状態となります
    周手術期の注意点
    血糖値は一般的に空腹時血糖120~150mg/dl
    高くとも200mg/dl以下,尿糖<10g/日,ケトン陰性が目標にされます。
    したがって,周手術期には血糖を厳密に管理する必要があり,特に表2に挙げた項目を極力回避します。
    易感染性,創傷治癒遅延
    糖尿病患者では,非糖尿病患者より約5倍創感染が起こりやすいといわれます。
    なかでも免疫機能低下と細血管障害の2つが大きな問題になります.
    例えば,免疫細胞の遊走・貧食・殺菌などの作用は,高血糖状態に一度曝されると、機能がしばらく低下します(細胞動態などの回復に約2週間要します)。このために,術直前のOGTTや高血糖エピソードは避けるべきです。
    また,細血管障害の組織脆弱性に加え、高血糖は線維芽細...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。