「学校教育における生徒指導の意義や役割及びガイダンスの機能の充実によるこれからの生徒指導のあり方について述べよ。」
1.生徒指導の意義・役割
生徒指導は、すべての児童・生徒を対象にして、現実生活へのよりよい適応、個性の伸長、自己の所属する集団生活の向上を目指し、将来における社会生活のなかで、最大限の社会的自己実現が達成されるように指導・援助する大切な教育活動である。そのために、生徒と教師の信頼関係及び生徒相互の好ましい人間関係を育てるとともに、生徒理解を深め、生徒が自主的に判断・行動し、自己を生かしていくことができるよう、生徒指導の充実を図ることが重要である。
現在の学校教育においては、各教科・道徳活動・特別活動など教育課程の領域の内外で、集団指導の形態において行われるのが一般的である。また、生徒指導が行われる場として、校内指導・校外指導の学校内外や、学校・学年・学級(ホームルーム)経営で行われる。
教育指導は個別指導だけでは、その教育効果を十分に期待することはできない。この個別指導とあわせて集団にどう働きかけるかが重要である。集団の力、集団の相互作用によって教育の成果や生産性を高...