任意規定の存在意義

閲覧数2,510
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    設題 任意規定の存在意義につき、契約を取り上げて論ぜよ。
    1.はじめに
    任意規定とは、法令中の公の秩序に関しない規定をいい、法律行為(契約・単独行為・合
    同行為)の標準を定めている。本稿では、任意規定の存在意義を論じるが、その前提となる
    強行規定と任意規定について、まず触れておく。なお、課題の指示に従い、法律行為の代
    表として「契約」を取り上げる。
    2.任意規定と周辺規定
    一般に、法規は強行規定と任意規定とに分けられる。民法 91 条は、「法律行為の当事者
    が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。」と定
    めており、任意規定だけでなく、その反対の強行法規(法令中の公の秩序に関する規定)の
    存在が読み取れる。近代市民社会においては、契約自由の原則が認められ、当事者同士
    が自由にその内容や方式を決定することができる。だが、政策目的(私益あるいは公益保護
    等)のために、契約自由の原則を排除し、一定の契約内容を強制する必要があり、強行規定
    はこの役割を果たすものである(例えば、物権法定主義を定める民法 175 条。労働基準法に
    おける労働契約に関する

    タグ

    民法経済社会契約法律総則労働物権自由

    代表キーワード

    民法

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    設題 任意規定の存在意義につき、契約を取り上げて論ぜよ。

    1.はじめに
    任意規定とは、法令中の公の秩序に関しない規定をいい、法律行為(契約・単独行為・合
    同行為)の標準を定めている。本稿では、任意規定の存在意義を論じるが、その前提となる
    強行規定と任意規定について、まず触れておく。なお、課題の指示に従い、法律行為の代
    表として「契約」を取り上げる。

    2.任意規定と周辺規定
    一般に、法規は強行規定と任意規定とに分けられる。民法 91 条は、「法律行為の当事者
    が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。」と定
    めており、任意規定だけでなく、その反対の強行法規(法令中の公の秩序に関する規定)の
    存在が読み取れる。近代市民社会においては、契約自由の原則が認められ、当事者同士
    が自由にその内容や方式を決定することができる。だが、政策目的(私益あるいは公益保護
    等)のために、契約自由の原則を排除し、一定の契約内容を強制する必要があり、強行規定
    はこの役割を果たすものである(例えば、物権法定主義を定める民法 175 条。労働基準法に
    おける労働契約に関する諸規...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。