赤ちゃんは、泣いたりして合図を大人におくるのである。幼い子どもの気持ちの表れは、そういう意味で一方的である。この気持ちの表れを受け止められ読み取られることが他者との交信手段になり、その意味を理解した大人は、それに見合う言葉や行動で対応するのである。このことから、表現という行為があること、便利で大切な役割を持っていることに気づくのである。もし、周囲からの受け止めや読み取りがなければ、自分の切実な欲求や気持ちを理解してもらえず、人間らしい自分を育てられなくなってしまうのである。そのため、保育者は、表現とはいえない気持ちの表れを受け止め、意味を推し測りながら、それに見合う対応をしなければならないの...