人体と環境をむしばむ農薬

閲覧数2,136
ダウンロード数19
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    合成農薬の使用が始まって45年を過ぎ、国際的にも農薬依存の農作物生産が進みつつある。現代の私たちの飽食は農薬によって守られていると言っても過言ではないだろう。病害虫に対する農薬の効果だけを考えた場合、農薬は自然をコントロールできる可能性を秘めた「夢の化学物質」といえるかも知れない。
    しかし、農薬の効果だけに目を奪われていてはいけない。農薬は人体と環境を確実にむしばんでいるのである。
    農薬の大量使用は第二次大戦中、ハマダラカやノミ、ダニなどの衛生害虫駆除のための大量散布に始まる。そしてDDTやBHCなどの登場で「農薬万能時代」を迎える。このことは、戦後の石油化学工業の急速な発展に支えられて可能となった。その意味で、農薬は化学物質万能時代の代表ともいえる。
    現在、農薬にはさまざまな種類のものがある。農薬を作用面から分類すると、有機リン剤・カーバメイト剤などの昆虫の神経と神経の間を結ぶ神経伝達部位における神経伝達を阻害し殺虫性を発揮するものや、有機塩素剤のように神経におけるイオンの流れを阻害することにより神経伝達を阻害するものがある「殺虫剤」、有機リン系・有機硫黄系・抗生物質系・キノン系・フェノール系・含窒素系、さらに猛毒の有機水銀剤やHCBなど、 胎児にも影響を与え、新生児の行動異常を引き起こす「殺菌剤」、そしてベトナム戦争で枯葉剤として多量使用され、多数の奇形児を生じさせたホルモン系、水質汚染を引き起こすCNPなどが代表として挙げられる非ホルモン系から成る「除草剤」がある。これらは農薬の使用量の80%を占める。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    人体をむしばむ農薬
    参考資料:新・環境科学への扉、危機に立つ人間環境―「食」と環境の化学、暮らしのなかの農薬汚染―食べもの・水から住まい・街まで
     合成農薬の使用が始まって45年を過ぎ、国際的にも農薬依存の農作物生産が進みつつある。現代の私たちの飽食は農薬によって守られていると言っても過言ではないだろう。病害虫に対する農薬の効果だけを考えた場合、農薬は自然をコントロールできる可能性を秘めた「夢の化学物質」といえるかも知れない。
    しかし、農薬の効果だけに目を奪われていてはいけない。農薬は人体と環境を確実にむしばんでいるのである。
    農薬の大量使用は第二次大戦中、ハマダラカやノミ、ダニなどの衛生害虫駆除のための大量散布に始まる。そしてDDTやBHCなどの登場で「農薬万能時代」を迎える。このことは、戦後の石油化学工業の急速な発展に支えられて可能となった。その意味で、農薬は化学物質万能時代の代表ともいえる。
    現在、農薬にはさまざまな種類のものがある。農薬を作用面から分類すると、有機リン剤・カーバメイト剤などの昆虫の神経と神経の間を結ぶ神経伝達部位における神経伝達を阻害し殺虫性を発揮するものや、有...

    コメント3件

    horohare 購入
    よく纏まっていて大変参考になりました。
    2006/05/28 12:20 (18年5ヶ月前)

    sarubia 購入
    大変参考になりました。
    2006/11/06 16:43 (18年前)

    basaro 購入
    good
    2007/01/17 17:28 (17年9ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。