円管流の乱流遷移

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    1. 緒言
    配管は、家庭・ビルおよび工場へのガスまたは水の輸送、ならびに工場やプラントでの原料の輸送などに用いられており、我々の生活を支える重要な機器の一つである。このように用途が多様な配管の設計上最も重要なのが円管内流れ(円管流)の(圧力)損失特性である。本実験では、円管流の圧力損失を測定し、その結果を管摩擦係数とレイノルズ数の関係(相似則)において整理する。また、熱線流速計により層流域・遷移域および乱流域における速度波形を観測する。
    2. 理論
    2.1 助走区間の流れ
    管の流入端からかなり下流になると速度分布は管軸方向に変化しなくなるが(完全発達域)、それまでの流れの様子は流入端の形状に影響される(助走区間)。助走区間を過ぎると流れは完全に発達した層流または乱流の速度分布となり、圧力ヘッドも一定の割合で減少する。その簡単な模式図を図1に示す。
    助走区間 は、層流の場合には ( :レイノルズ数, :管直径)で求められ、乱流の場合には, とされている。
    図1 管路に沿う圧力とエネルギーの変化
    2.2 層流の理論式( の式)
    連続の式および 方程式において、定常の仮定( )、軸対象の仮定...

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