日本語史第三課題

閲覧数1,557
ダウンロード数12
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    私が日本語教育に役立つと考えたのは、ケース18の「呼応の副詞」とケース20の「係り結び」である。
     ケース18「呼応の副詞」について。日本語には、話し手・書き手の態度や気持ちを表すひとつの方法として副詞を用いるものがある。呼応の副詞とは、「おそらく~だろう」や「決して~ない」等といったように、その副詞を用いるのであれば末尾も決まった表現でなくてはならないというものであった。しかし現在、このルールが一つの問題を発生させている。
    それは現代の日本人同士による会話の中でしばしば用いられる「全然~ない」としての用法である。元々「全然」は否定表現と呼応する副詞であると考えられており、現在の若者の間で用いられる「全然」の後に続く肯定文は日本語のズレであると考えられてきた。ルール通りに発話されないことが多く、述べ方にズレが生じてきたというのである。これが言葉の乱れであるのか変化であるのかといった議論を交わす前に、以前はどの様に使われていたのか探ってみる。すると明治初期ではどちらの表現でも使われており、大正頃から呼応する例が多くなってきたとわかった。過去を顧みると、「全然~ない」表現を重視する傾向は大...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。