看護診断を日常業務に活かしてみよう
~NANDA‐I看護診断の導入に向けて~
はじめに
当院では看護を行う上での対象の健康上の問題に対して、自由な言葉を用いて看護問題として記載している。現代の時代の流れや、看護が専門職としてその役割を発揮するために共通な言語を用いて、根拠に基づいた介入をすることが必要とされている。
そこで今回、当院の看護においてもその流れからもれることなく看護職の専門性を発揮できる足掛りとして、看護診断の導入を考えてみた。
つたない説明文であるが、この資料を読んでいただいて看護診断について少しでも理解していただければ幸いである。
1.看護診断とは
1)看護診断とは
「看護診断とは、実在または潜在する健康問題/生活過程に対する個人・家族・地域社会の反応についての臨床判断である。看護診断は、看護師に責務のある目標を達成するために決定的な治療の根拠を提供する」¹⁾とNANDAでは定義している。簡単に言うと「対象となる人または人たちに対しての事柄を看護の視点で判断して、看護師が看護師の責任の上で行える介入を明確化して提供しましょう」というような感じである。さらに噛み砕...