商業登記の積極的効力

閲覧数1,878
ダウンロード数10
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「商業登記の積極的効力についての争いについて論ぜよ」
    1 商業登記制度
     商業登記の積極的効力を検討する前提として、まず商業登記制度について述べる。
    商業登記とは、商人に関する一定の事項を商業登記簿に記載してなす登記をいう。かかる登記制度を設けた趣旨は、商人は大量にかつ反復・継続して商取引活動を行うことから、商人と利害関係を有する第三者も多数にのぼるが、商人に関する営業上の事項を広く公示することにより取引の安全を図ることにある。他方、商人においては企業内容の公示により自己の信用を高める反面、営業秘密が漏れる恐れがあるため、商業登記制度により範囲が限定されている。
    2 商業登記の積極的効力
     通常の登記事項については、登記と実体上の効力発生とは無関係であり、本来ならばその効力を何人に対しても対抗できるはずであるが、商法9条・会社法908条は登記の前後に分けてこれを変容している。
    商法9条1項
    「この編の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。登記の後であっても、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときは、同様...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。