難病という定義が明確でない時代では、統一的な施策はとられておらず、1972年に制定された「難病対策要綱」でも、医療面を中心に研究と治療対策が進められていた。患者の多くは実験台として、長期療養を余儀なくされ、その結果、社会生活の基盤が脅かされ、社会復帰が困難な状態に追いやられているのが現状であった。さらに、福祉サービスの面でも、障害者施策や高齢者福祉施策といった他の施策にも後れを取っていたので、支援が受けられず、難病患者対する福祉施策の推進が求められていた。
このような背景のもと、1995年に制定された「障害者プラン~ノーマライゼーション~」において、難病患者に対しても介護サービスを行うこと...