給与水の検査
目的:水は地球表面の71%を占めており、その物理的・化学的特性はヒト、家畜およびその他の生物の生活に重要である。自然界の水には、各種の有機物、無機物、微生物などが混入しているので、動物の飲水に必要な自然界の水について、混入した微生物や各種の溶出成分について理解する。
検査項目:①温度 ②濁度 ③色度 ④pH ⑤臭気 ⑥蒸発残留物 ⑦過マンガン酸カリウム消費量
⑧アンモニア性窒素 ⑨塩素イオン ⑩硬度 ⑪鉄 ⑫一般細菌数 ⑬大腸菌群
①温度
意義:長期的な水源の調査に際して、水温はその源が地表水であるか、地下水であるか、ある いは浅い井戸か深い井戸かなどを推定する上で重要である。また、温度分布は微生物などの富栄養化現象を調査する上で重要である、そのほか、水温は、浄水処理過程での凝集沈殿物、除鉄、除マンガン処理、塩素消毒を行う上で大きな処理の要因となる。
方法
:坂口コルベンに棒状温度計を入れ、測定。
②濁度
意義:原因物質は、無機、有機の浮遊物、微生物、泥土などがある。濁度の増加は主として泥土によるが、同時に下水、工場排水、畜舎、便所などからの汚物の混入を示す場合である。
方法
:検水をゴム管付き比色管に移し、濁度標準列と順次比較する。
③色度
意義
:色の原因は主として地質によるが、下水、工場排水などの混入によることも少なくない。
方法
:検水をゴム管付き比色管に移し、色度標準列と順次比較する。
④pH
意義:水のpHは一般には、溶存する遊離炭酸と炭酸塩との濃度の割合によって定まり、下水や工場排水の混入に影響される。
方法:検水をBTB試験紙で測定する
⑤臭気
意義:汚水の混入、プランクトンの繁殖、地質、塩素処理などの混入に影響される。
方法:共栓付三角フラスコに検水を入れる。
冷時臭気:検水をよく振り混ぜた後、臭いを判定する。
温時臭気:検水を加温(40~50℃)し、よく振り混ぜた後、臭いを判定する。
⑥蒸発残留物
定義:水を蒸発乾固したときに残る物質をいう。
濁っている水→浮遊物質と溶解物質との総和量
透明な水 →溶解物質だけの量
意義:主成分はミネラルであり、Ca、Mg、Si、Na、Kなどである。これらは地質起源と考えられ、地下水のほうが河川水よりも高い値を示す。
方法:蒸発皿に検水を入れ、蒸発乾固させる。検水を入れる前と乾固後の重量の差を測定する。
蒸発残留物(mg/l)=Ⅹ(mg)×1000/検水量(ml)
Ⅹ(蒸発操作前後の重量差)
⑦過マンガン酸カリウム消費量
定義:水中の酸化されやすい物質によって消費されるKMnO4の量をいう。
意義:有機物質、鉄(Ⅱ)塩、亜硝酸塩、硫化物などがKMnO4を消費する。下水、工場排水、し尿などの混入によって拡大する。しかし、汚染に関係なく地質による場合もある。主に有機物の存在量を知ることを目的とする。
方法:① KMnO4処理硫酸溶液+0.002mol/L KMnO4溶液
② 5分煮沸
③ 0.005mol/L シュウ酸ナトリウム溶液(脱色)
④ 0.002mol/L KMnO4溶液で滴定
⑤ 滴定量を式に代入し、算出する
過マンガン酸カリウムの消費量(KMnO4:mg/l)
=0.316×(bF-10)×1000/検水量(ml)
⑧アンモニア性窒素
定義
:アンモニウム塩を窒素量で表したもの。
意義:
水中のアンモニア性窒素は、し尿、工場排水などの混入によ
給与水の検査
目的:水は地球表面の71%を占めており、その物理的・化学的特性はヒト、家畜およびその他の生物の生活に重要である。自然界の水には、各種の有機物、無機物、微生物などが混入しているので、動物の飲水に必要な自然界の水について、混入した微生物や各種の溶出成分について理解する。
検査項目:①温度 ②濁度 ③色度 ④pH ⑤臭気 ⑥蒸発残留物 ⑦過マンガン酸カリウム消費量
⑧アンモニア性窒素 ⑨塩素イオン ⑩硬度 ⑪鉄 ⑫一般細菌数 ⑬大腸菌群
①温度
意義:長期的な水源の調査に際して、水温はその源が地表水であるか、地下水であるか、ある いは浅い井戸か深い井戸かなどを推定する上で重要である。また、温度分布は微生物などの富栄養化現象を調査する上で重要である、そのほか、水温は、浄水処理過程での凝集沈殿物、除鉄、除マンガン処理、塩素消毒を行う上で大きな処理の要因となる。
方法
:坂口コルベンに棒状温度計を入れ、測定。
②濁度
意義:原因物質は、無機、有機の浮遊物、微生物、泥土などがある。濁度の増加は主として泥土によるが、同時に下水、工場排水、畜舎、便所などからの汚物...