高齢者の身体・精神的特性と疾病
1.高齢者を機能の理解をする
高齢者も増えてきているため、一概に高齢者は虚弱である考え方はやめるべきであろう。
40歳代から視力低下や持久力低下などの機能低下を認めることはよくあることで、高齢者を対象にした研究や、高齢者の看護や介護などの仕事をする方たちはこのことをよく理解する必要がある。
高齢者をよく理解するために、すなわち全人的、かつ包括的に理解をするためにADL※① 、IADL※②うつ、認知症の他、QOL※③を評価するためアセスメント※④は、問題課題(ニーズ)を抽出するために行われるが、現在利用されている多くのアセスメントはケアアセスメントであり医療面のアセスメントとは異なることに留意する必要がある。
※①(Activities of Daily Living)とも呼ばれる。それぞれについて自立/一部介助/全介助のい
ずれかであるか評価することで障害者や高齢者あの生活自立度を表現する。最近は、日常生活活動
と言われることが増えてきている。)
※②(Instrumental Activities of Daily Living)手段的日常生活動作は、道具的日生活動作と呼
ばれ、これにはバスに乗って買い物に行く、電話をかける、食事をする仕度をする、家計を管理す
る、掃除する、布団の上げ下ろしをなどが含まれ。
※③((Quality of Life)一般に人の生活の質、すなわちある人がどれだけ人間らしい望み通りの生活を送ることが出来ているかを計るための尺度として働く概念である。
※④(Assessment)「課税「査定」「評価価値「分担金」などを意味する英語からきている。また、「事前評価」の意味でも用いられ、ソーシャルワークでは、クライエントに関する情報収集をいう。」を利用する。
2.高齢者の身体的機能の特徴
高齢者の身体的機能は基本的に年齢とともに直接的に低下する。ただし、生理機能は個人差が大きい、身体機能低下は疾患や寝たきり状態、期間によりことなる。高齢者は細胞内水分が少なく、解するうえで一番大切なことは、高齢者の感覚機器のインプットが障害され、物の見え方や聞こえ方が若い人と異なることに注意する。聴力低下(※①)も重要な要因である。
※①聴力とは音を識別できる能力のことである。 難聴には大きく分けると伝音性難聴、感音性難聴、
混合性難聴の3つがあります。また難聴の度合いは一般的に軽度難聴、中度難聴、高度難聴に分けられます。
3.高齢者の精神的機能
高齢者の精神的機能は加齢に伴い知的機能、人格、感情などに変化が現れる。ただし、病気の影響
で意欲の低下、うつ病、せん妄、幻覚、認知症などが現れてくる。一過性のものもあれば、進行性
性に多く、午前中に症状が悪化する場合が多い。また、高齢者に睡眠障害もみられ、入眠障害、途中覚醒など
が特徴である。加齢により、記憶障害も出てくるが人により差が大きい。認知症が最大の問題であ
るが、アルツハイマー型に認知症が約5割を超え、MRIやSPECTを用いた早期診断が有効であ
り、同時に早期治療とケアが重要となってくる。
4.高齢者の生活機能障害
知的機能障害、精神状態などに左右され、年齢ととも
に低下するといわれている。最初に低下するのは手段的ADL(instrumental ADL)と言われるも
ので、電話の扱い、買い物、料理、家事、洗濯、旅行、薬の管理、金銭管理などを総合的に評価す
る。これらはADL(activities daily living)に比し、高度な判断能力を有するた
高齢者の身体・精神的特性と疾病
1.高齢者を機能の理解をする
高齢者には個人差があるものの、加齢に伴い全体に見れば種々の生理的な機能低下をきたす。85歳以上の超高齢者になっても身体的にも精神的にも健康上問題がない高齢者も増えてきているため、一概に高齢者は虚弱である考え方はやめるべきであろう。
40歳代から視力低下や持久力低下などの機能低下を認めることはよくあることで、高齢者を対象にした研究や、高齢者の看護や介護などの仕事をする方たちはこのことをよく理解する必要がある。
高齢者をよく理解するために、すなわち全人的、かつ包括的に理解をするためにADL※① 、IADL※②うつ、認知症の他、QOL※③を評価するためアセスメント※④は、問題課題(ニーズ)を抽出するために行われるが、現在利用されている多くのアセスメントはケアアセスメントであり医療面のアセスメントとは異なることに留意する必要がある。
※①(Activities of Daily Living)とも呼ばれる。それぞれについて自立/一部介助/全介助のい
ずれかであるか評価することで障害者や高齢者あの生活自立度を表現する。最...