「債権総論」答案
第1問 AはBに対して3000万円の債権を有していました。Bは時価5000万
円の土地以外にはさしたる財産を有していませんでしたが、この土地をCに譲渡してし
(1)この場合の法律関係について論じてください。
また、Cへの譲渡が、単なる贈与であった場合と、売買あるいはBの第三債権者
Eに対する弁済であった場合では、結果は異なりうるでしょうか。
(2)CがさらにDにこの不動産を譲渡したとします。
Cは上記の事情を知っていたが、Dは知らなかったという場合に、Aは誰に対し
てどのような請求ができるでしょうか。また、逆に、Cは上記の事情を知らなか
ったけれども、Dは知っていたという場合はどうでしょうか。
1(1)債権者取消権(民法424条)
取り戻すことができる。明らかなる責任財産の減少に対してはその結果をもたらす債務者
の行為を取り消すことができる。この債権者取消権を行使できるのは、債務者と受益者に
債権者を害することを知って行為したという詐害意思の存在と詐害行為が実際になされた
ことを要する。また、原則的にはその行為によって債務者が無資力になってしまうという
の...