界面化学レポート

閲覧数1,993
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    Abstract
    両性イオン脂質であるpalmitoyloleoylphosphatidylcholine (POPC)と非イオン性の界面活性剤である (oligo(oxyethylene) dodecyl ether, C12En with n=1-8) とを混合して調整した2分子膜への水和の特性についての研究が、温度25度、界面活性剤と脂質の混合モル比(RA/L)を0.1から2.0へ変化させた範囲でされてきた。POPC/C12En混合膜への水の吸着は、2つの異なった相対湿度(RH = 86.5%と97%)において定圧方法によって求められた。X線回折に加えて、2H NMRや31P NMRもこれらの混合膜の状態や構造を解析するために使用された。これらの混合膜においてPOPCや界面活性剤分子に存在するlamellar liquid-crystalline (La)相領域についてや2分子膜の疎水性コアの厚さは、これら2相の間隔を繰り返し測定することやこれらの構造における既知の事柄などから見積もられた。得られた結果は、同一条件下であらかじめ測定されたPOPCやC12Enのみの膜のデータと比較された。膜中のC12En濃度が最小(RA/L = 0.1 or 0.2)では膜のパッキングが固い結果が得られた。この現象は2分子膜と水との界面付近の分子において、混合膜中の脂質分子が減り、逆に界面活性剤分子が増えたことによるのである。徐々に界面活性剤濃度を高くすると、膜/水 界面において注目すべきこととして疎水性コアの減少や両親媒性分子の存在領域の増加が起きたのである。更に界面活性剤濃度を高く(RA/L = 1.0 or 2.0)すると、両親媒性分子の存在領域や極性を有する界面領域の増加が見られ、これはethylene oxide (EO) 鎖が長くなることでも見られるのである。脂質への水和は第一水和殻に匹敵する大きさのC12Enの存在によって減少し、そして界面活性剤のアルキル鎖の付近に存在するoxyethylene類にも水和の減少が見られたのである。残ったEO類にはRA/L = 2.0、RH = 97%時の2分子膜を除いて、界面活性剤によく見られる特徴のある水和が起こったのである。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    界面化学特論レポート   
    Abstract
    両性イオン脂質であるpalmitoyloleoylphosphatidylcholine (POPC)と非イオン性の界面活性剤である (oligo(oxyethylene) dodecyl ether, C12En with n=1-8) とを混合して調整した2分子膜への水和の特性についての研究が、温度25度、界面活性剤と脂質の混合モル比(RA/L)を0.1から2.0へ変化させた範囲でされてきた。POPC/C12En混合膜への水の吸着は、2つの異なった相対湿度(RH = 86.5%と97%)において定圧方法によって求められた。X線回折に加えて、2H NMRや31P NMRもこれらの混合膜の状態や構造を解析するために使用された。これらの混合膜においてPOPCや界面活性剤分子に存在するlamellar liquid-crystalline (L相領域についてや2分子膜の疎水性コアの厚さは、これら2相の間隔を繰り返し測定することやこれらの構造における既知の事柄などから見積もられた。得られた結果は、同一条件下であらかじめ測定されたPOPCやC1...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。