ゴミ処理問題

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    ゴミ処理問題
    身近な問題でふっと疑問が出て来た。それは大きく言えば環境問題、身近で考えればゴミ処理の問題だ。
    今や日本全体、ゴミの分別収集は常識。わが武蔵野市でもこれが強化された。その一番の理由は処理場の今後の処分能力だ。小さな武蔵野市も、それより大きい東京都も、地球の中では結構ちっちゃな日本でも、もっともっと大きな地球規模でもゴミ問題は近い将来の大きな問題だ。もちろん自治体ではそれぞれに工夫をしてなるべくゴミを減らすべく苦心している。
    それでは具体的にわが自治体ではどうなって来たか。数年前から、当然の如くに分別回収が始まった。最初は、燃えるゴミ、燃えないゴミ、リサイクルできるゴミ、どうしようもないから埋めてしまうゴミ、こんな分別だ。そのうちにその中身がもう少し細かくなってくる。例えば同じプラスティックでも、汚れていないものはリサイクルで、汚れてきれいに出来ないものは燃えるゴミ、など。
    次に変わって来たのがゴミ集積場の問題だ。これまでは100メートル範囲の中で、どこかの家庭が犠牲となって集積場になる、その辺では生ゴミを狙って井の頭公園に巣食う烏たちが押し寄せてくる。いい加減なゴミ出しをしている袋は見事に食い散らかされて、道路上に散乱する、しかしどこかの親切な方が道路をきれいに掃除して下さるから暫くすると前のようにきれいになってしまう。いい加減な出し方をした人は、そんなことにも気付かないから、また同じような出し方をする、烏が食い荒らす、どなたかが掃除してくれる、の繰り返しだ。
    ところが最近武蔵野市では、まずゴミ集積場を廃止した。各家庭内にゴミを出す場所をそれぞれ決めさせる、そこへ市の回収車が一軒ずつまわって回収する。事前に市からお宅はどこに置きますか、と職員が聞いて周り、登録した場所に回収車が集めてくれる。これは大変だと思ったが実施後、驚いたことに烏が全然来なくなった。それぞれの家庭に責任を持たせると、もし散らかればあの家のゴミの出し方が悪いと一遍に分かってしまうからだろう。
    さて次、今年の10月から、いよいよ回収が有料になることになった。有料対象のゴミは燃えるゴミ、燃えないゴミだ。そしてリサイクル可能なゴミはまたその範囲で分別して出せば無料になる。
    さてそこで気になることが出て来た。まずこの分別が極めて難しい。例えば、私信である手紙は封筒、レターペーパーごと雑紙として出せばリサイクルゴミで無料になる。しかしその封筒がダイレクトメールでよく使われる窓つき封筒なら、窓の部分の透明セロファンを切り取って出さなければ有料ゴミになる。最近よく使われるダイレクトメール、この封筒(これは私の大嫌いな発明、まず破きにくい、始末が困る)は燃えるゴミで有料だ、しかし昔からあった紙の封筒ならリサイクルゴミで無料。したがって私はあのビニールっぽい封筒で送られるダイレクトメールの会社には全て配送お断りを連絡しようと考えている。商売人が自分の勝手で送りつけたものを、消費者が金を払ってゴミにする、こんな意味の分からないことを承知する訳には行かないからね。
    近所の市民センターでゴミ分別の講習があった。こういうときにはおばさん達の中にこれぞわが専門と言わんばかりの講師が出てくる。しかし、質問の場面になるとまったくこのような専門家おばさんでも答えられないケースが出てくる。ホッチキスで留めた印刷物の処理だとか、ガラス瓶でリサイクルできるものと出来ないものの区別はどこまでか。などなど。
    こんな中で矢張り考えさせられた。庶民が生活のかなりの部分をこんなことに費やす前にまず川上でこんな製品を「作らず使わず」の運動をする方が早いのでは。川下の各家庭がこんな分別に使っているエネルギーをもっと有効なことに使って行くことを考える人はいないのだろうか。やはり日本という国は無駄なことばかりにエネルギーを使うことで生きて行く国なんだな。
    情報提供先→  http://kishida.biz/column/sakakibara/2004/s20040923.html

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