集団における心理的作用について、自己の経験やイメージ等を例に挙げ、具体的に解説しなさい。
集団における心理的作用について、自己の経験やイメージ等を例に挙げ、具体的に解説しなさい。
人々が集団に属するとき、どのような心理状態がお互いのふるまいに影響を与えあうのか学ぶことが大切である(テキスト第9章参照)
私たちは日々、さまざまな集団に属し、アイデンティティや価値観、意思決定に影響を受けている。では、集団に属することでどのような心理状態になるのか。その一つが、「同調圧力」である。これは「多数者への同調」とも呼ばれ、個人が周囲の意見や行動に合わせようとする心理的傾向を指す。
アッシュ(Asch,1951)は、同調圧力が個人の判断に与える影響を明らかにする実験を行い、約3分の1の参加者が、明らかに誤った選択肢であっても周囲に流されたことを示した。これは、「多くの人がそう考えているなら正しいのではないか」と無意識に判断する心理が働くためである。こうした同調圧力の影響は、私たちの社会生活に大きな影響を与える。
例えば、職場や学校で周囲と異なる意見を持っていても、それを主張し続けることができる人はどれほどいるだろうか。多くの場合、「自分の考えが間違っているのではないか」と不安に...