合格リポートです。丸写しではなく、参考にしていただければ幸いです。
1)伝統社会においては、「属性主義」の原理が働いていた。すなわち、その人の生まれの属性によって人間は評価され、処遇されていたのである。伝統社会の中で行われていた教育は、生活と労働に切れ目がないような知識や技術を、師弟といった限られた関係を通して伝達するというものに過ぎなかった。つまり、「成層的分化」が優越していた社会においては、僧侶、官僚など特定身分の「後継者見習い」を育成するような職業養成機関が一般的であり、結果として学校から仕事への<移行>もスムーズに行われたのである。
このように、生まれた身分により将来の社会的地位や仕事が決定されており、人間関係・社会関係が非流動的であった伝統社会においては、近代的学校教育の仕組みを国家から要請する必要性に乏しかったものと推察される。
これに対し、近代社会においては、「メリトクラシー(業績主義)」原理に立つ社会となった。すなわち、その人が誕生後に身につけた能力により、人間を評価し処遇するのである。近代社会においては「機能的分化」が進んだことにより、個々人が自分自身で仕事を獲得し、家庭を作り、自分自身の人生を歩まなければならなくなった。
この...