通信教育部にて評価「可」の評価を受けたレポートになります
統合失調症における原因、症状、経過、予後、治療法について説明し、社会復帰にあたって何が問題になるか考察しなさい。
統合失調症とは、主として10代後半~20代前半の思春期、青年期に発症し、人格、知覚、思考、感情、対人関係などに障害をきたす原因不明の脳の疾患である。
生物学的原因は、いまだ定説はないが、幻覚や妄想、興奮といった激しい症状にドーパミン遮断薬の効果があるという事実がある。このことは脳内神経伝達物質のドーパミンが過剰になっていることを示唆している。
症状は陽性症状と陰性症状とに分けられる。陽性症状は、幻覚妄想、外部に表出される思考のまとまらなさの異常、興奮、奇異な動作など、外からみて明らかに正常ではないとわかる症状である。陰性症状は、感情鈍磨、会話の貧困さ、意欲低下、無為、自閉など、外からみてもはっきりとしない症状である。
陽性症状は、適切な薬物治療により数週間単位で回復する場合が多い。一方、陰性症状は薬物治療の効果が乏しく、適切な対応やリハビリテーションがなされないと、しばしば数か月~数年の経過で悪化していく。
典型的な例では発症初期には陽性症状が主体で、陰性症状は...