佛教大学 Q5101 日本史概論
リポート設題(第2設題)初期議会から日清戦後にかけての政党について
はじめに
日本の議会政治は、1889年に大日本帝国憲法を発布し、1890年にアジアで最初の近代的議会として帝国議会衆議院が開院されたことにより本格的に始まった。本レポートでは、近代的議会が開院された初期議会から日清戦争後(1895年)にかけての政党の動きを整理し、政党の離合集散がなぜ頻繁に発生したのか、延べていく。
1自由民権運動と政党
1-1自由民権運動
政府機構の中核となる内務省の内務卿として責任者となった大久保利通の政権成立は民権運動の出発点となった。「民撰議院設立建白書」が明治6年政変(李氏朝鮮との国交樹立を早急かつ強硬に推し進めるべきという「征韓論」を巡って、明治政府首脳が分裂し、明治政府高官が一斉に辞職した)で下野した板垣退助・後藤象二郎・副島種臣・江藤新平らによって提出された。この「民撰議院設立建白書」は、明治政府に対して民選(国民の意思を反映すること)の議会開設を要望した建白書である。この建白書の提出によって各地に政治結社の設立がおこった。その後、地租改正反対一揆が...