指定テキスト第1部10「教育の目的と目標」を中心によく読んで、「教育の目的」について、教育思想史のなかでどのような主張が展開されてきたかについて概観した上で、今日の教育における目的について、考えるところを論じてください。
【教育原論 レポート】
指定テキスト第1部10「教育の目的と目標」を中心によく読んで、「教育の目的」について、教育思想史のなかでどのような主張が展開されてきたかについて概観した上で、今日の教育における目的について、考えるところを論じてください。
まず、教育の目的を考えるまえに教育というものがどのような行為であるかについて、どのような主張が展開されてきたかを考える。
教育とは他者との関わりから生じる社会的行為である。ドイツの社会学者ウェーバーは、社会的行為を、目的合理的行為・価値合理的行為・感情的行為・伝統的行為の4つに分類した。実際の行為は4つの方向性が混じり合って現れるものであるが、教育は基本的には目的合理的行為に近い。目的合理的行為とは、ある目標を意識し、手段を考えて行う行為である。さらに、何か行動を起こすことにはリスクが伴うため、目的と結果のバランスを考える必要があると論じた。例えば、クラスの団結を高めることを目的に大縄跳びという行動を起こす際、運動が不得手な児童生徒と得意な児童生徒に確執が生まれてしまうというリスクが発生する。そういった点で目的と手段の妥当性、結果を考える...