佛教大学通信の西洋思想史2025年度の最終科目試験に合格(82点)したレポートです。限られた試験時間ですので、参考にしていただき、有効活用いただければと思います。
西洋思想史
古代のオリンピックは、様々な史料によって現代まで伝えられています。どのような史料が古代祭典について明らかにしてくれるのか、テキストの具体的な事例を挙げて、歴史像の根拠となる史料(文献・遺物)について説明して下さい。
参考文献 村田奈々子・橋場弦著2016年7月『学問としてのオリンピック』
古代オリンピックは、現代のオリンピックの起源とされる祭典であり、その起源は紀元前776年にさかのぼる。古代オリンピックとその周辺を史料によって探究することは、単に競技の起源を知ることができることだけでなく、その背後にある古代ギリシア人のものの見方・考え方、人生観までも知ることができる。また、古代オリンピックは神々の父ゼウスに捧げる宗教儀礼が祭典の中心であり、運動競技は本来それに付随するものであった。それがいつしか、運動競技が祭典の実質的な目玉となっていったが、現代の私たちがこのような古代オリンピックの実像を理解するためには、当時を伝える様々な史料を手がかりにする必要がある。今回は『学問としてのオリンピック』(村田奈々子・橋場弦著、2016年7月、山川出版社)に取り上げられている、古代...