佛教大学「東洋史概論」の合格レポートになります。課題は次の通りです。
次のテーマから一つを選択してリポートしなさい。
(a) 辛亥革命が起こった背景、およびその歴史的意義について述べよ。
(b) 第1次国共合作と第2次国共合作が成立した背景、およびそれらが果たした歴史的な意義について述べよ。
この合格レポートでは、(a)を選択して取り組んでいます。転用は厳禁ですので、あくまでも参考程度になさってください。
佛教大学「東洋史概論」リポート課題2
2024年11月5日作成
辛亥革命が起こった背景、およびその歴史的意義について述べよ。
1. はじめに
本リポートでは辛亥革命の背景と歴史的意義を中心に、革命が中国社会に与えた影響を概説する。辛亥革命は1911年から1912年にかけて清朝を倒し、中国における長い帝政支配を終わらせた共和革命であり、その後の「中華民国」の成立に直接つながった。本リポートでは、はじめに清朝の衰退と社会的不安が高まった背景について説明し、その後、辛亥革命の経緯を解説する。本リポートを通じて、辛亥革命が中国近代化に果たした役割とその意義について明らかにする。
2. 辛亥革命以前の背景ときっかけ
ここでは辛亥革命が起こった背景ときっかけについて考察する。辛亥革命の要因には、清朝政府が国内外で抱える矛盾と政治的・経済的な圧力の複雑な絡み合いがある。アヘン戦争の敗北以後、清は清仏戦争や日清戦争でも相次いで敗れ、国家の弱体化が進んだ。こうした情勢を受け、富国強兵のためには、政治制度の改革が必要だと考える変法思想が登場し、議会制度の導入や、民間における商工業や農業の保護育成を主張...