以下のキーワードをすべて用いて、「心理学の研究で実証が重要である理由」を説明しなさい(キーワードを用いる順番や回数は自由)。〈キーワード〉 【①因果関係】 【②相関関係】 【③実験的研究】 【④観察的研究】
聖徳大学通信教育学部心理学科の心理学研究法の課題1のレポートです。
あくまでもご参考程度にお願いいたします。
※2025年度版
※参考文献
・高野陽太郎・岡隆編『心理学研究法―心を見つめる科学のまなざし』補訂版(有斐閣アルマ)2017
・松井豊『三訂版 心理学論文の書き方 卒業論文や修士論文を書くために』(河出書房新社)2022
・吉田寿夫『本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本』(北大路書房)1998
心理学は、人間の心理を明らかにする科学的な学問である。人間は自分の意識を直感的に捉え、人間の心理について考える時も直感に頼ることになる。人の直感は過去の経験や記憶に基づいていることが多く、実際の事実とは異なることがある。例を上げると、15世紀の頃に説かれていた天動説も、当時は多くの人々の直感的に深く信じ込まれていたがそれは間違いであった。学問は重大な責任を背負っており、確かな証拠に基づいて事実を証明することが求められる。
私たちが物事を理解する時、「なぜ?」という問いかけから入る。その問いかけから求められていることは、因果的な説明である。「原因と結果の関係がある」ことを、「【因果関係】がある」と言う。科学の研究の最大の目的は、この【因果関係】を実証することである。19世紀の哲学者ジョン・スチュアート・ミルは、【因果関係】を3つの原則に基づいて見定めようとした。①原因は結果より時間的に先であること②原因と結果が関連していること③他の因果的説明が関連していること。これらはミルの3原則と呼ばれる。また、原因と結果の2つの変数の間に規則的な関係があることを【相関関係】といい、この【相関関係】...