鎮守について
土地ないし施設を霊的な疫災から守護する神。鎮主とも書く。もと鎮安守護の意で鎮守府,鎮守使など一般に形容語とするが,日本では平安朝以来独立の成語として鎮守神をさす。もと大乗仏教の護法善神の思想により寺院の守護神として勧請 (かんじよう) したもので,興福寺の春日明神,高野山の丹生 (にう) 明神,比叡山の山王権現,東寺の鎮守八幡宮など多くは寺院の建立以前からの地主神(じぬしがみ) を改めてまつった。
鎮守について
土地ないし施設を霊的な疫災から守護する神。鎮主とも書く。もと鎮安守護の意で鎮守府,鎮守使など一般に形容語とするが,日本では平安朝以来独立の成語として鎮守神をさす。もと大乗仏教の護法善神の思想により寺院の守護神として勧請 (かんじよう) したもので,興福寺の春日明神,高野山の丹生 (にう) 明神,比叡山の山王権現,東寺の鎮守八幡宮など多くは寺院の建立以前からの地主神(じぬしがみ) を改めてまつった。これには本来,強力な来訪神が在地の神霊を慰撫し服属せしめる方式が生かされており,鎮守神としての奉斎がおのずから他の諸霊を制する神威を高めることになる。そこでまもなく鎮守神祭祀の風が一般化...