こちらは、2019年度~2022年度(過年度)に合格したリポート課題です。
現在のリポート課題やメディア授業の課題、あるいは科目修得試験に向けて利用できる可能性がありますので、参考にしていただければ幸いです。
なお、丸写しはお控えください。
哲学(科目コードB10700)課題2
「大陸の合理論」と「イギリス経験論」とを、カントはいかにして総合したか、ということを論じてください。
〈ポイント〉
教材,第1章,第2章の該当部分をまとめること。
〈キーワード〉
独断論,懐疑主義,知識の拡張,知識の確実性
カントは、理性で認識できる範囲には限界があるとした。そして、理性の限界を問う哲学の形式である、彼独自の批判哲学を確立した。批判哲学とは、「イギリス経験論」と「大陸合理論」を総合するものであり、これによって啓蒙思想は完成を迎えた。それでは、カントは両者をいかにして総合したか。まずは、両者の思想の特徴について述べていく。
イギリスのベーコンは、知識は人間の力の源泉である(知は力なり)とした。そして、先入観や偏見を排除して対象をありのまま観察する必要性を説き、経験によって得られる事実を重視した。同じくイギリスのロックは、人間の心は本来白紙(タブラ=ラサ)であり、人間の観念や理性は経験無くして構築され得ないと考え、ベーコンの経験論を完成した。経験論は、主にイギリスで発展したため「イギリス経験論」と呼ばれる。一方、フランスのデ...