1、はじめに
「知育・徳育・体育」の基礎として位置付けられた”食育”が、2005年に「食育基本法」が制定された。その後、社会の経済や環境の変化により、日本人の食生活が問題視され、子供たちの食生活の乱れから学校における”食育”の必要性が高まり、2008年6月学校給食法が改正され”食育”が盛り込まれた。毎日の「食」は身体を作っていくのみならず、食を通じて心の発達にも大きな影響を与えるものであり、食育の推進が言われている。食育基本法の国民の食生活の問題点と照らし合わせながら、学校給食法第2条の学校給食の目標に沿って、テキストを参考に担任としての取り組みを具体的に考えていく。
2、正しい知識と判断力
ファーストフードやコンビニエンスストアなどの普及とともに、保護者が多忙、料理ができない、調理の知識がないという現状がある。肥満児の増加や大人の生活習慣病の増加の原因の一つとして、栄養の偏りが挙げられる。それぞれの食べ物にはそのような栄養が含まれているのか、その栄養が体のどの機能として役に立っているのかということや、バランスの良い食事の大切さ、不規則な食生活の危険性を児童に理解させる。食育のプ...