調査法、観察法、検査法、面接法、のそれぞれの研究方法の概要、他の研究法と比較した際の長所と短所を説明するとともに、研究計画を立てる際にどのように研究法を選択するべきか述べる。
【参考文献】
『心理学研究法』高野 陽太郎、岡 隆、有斐閣、2017年3月1日
第3課題 第1設題
本稿では、調査法、観察法、検査法、面接法、のそれぞれの研究方法の概要、他の研究法と比較した際の長所と短所を説明するとともに、研究計画を立てる際にどのように研究法を選択するべきか述べる。
まず、調査法について述べる。調査法は、人間の心や行動を理解するために、対象者に言葉を用いて様々な質問を投げかけ、それに対する対象者の主観的な評定である回答を得る研究法である。調査法は、個人差や現象把握、それらに関連する要因を探索するために用いられることが多い。実験法と比較した際のメリットは、倫理的に問題のある操作をしなくても、人種差別的意見と意見分布認知との関係を調べることができる。とはいえ、因果関係の同定ができないというデメリットもある。また、観察法と比較すると、研究対象となる現象が起こるまで待つ必要がないという点がメリットとなる。反面、調査は言語情報に依存するため、幼児や異文化圏の人々などを対象にする場合には、一定の言語能力や言語の共通性を期待できず、実施が困難となる。さらに、面接法と比較すると、多数の回答者から相互に比較可能な情報を得られるという点がメリットとなる。一方、...