イオン化
イオン化(イオンか、英語:
ionization)は、電離(でんり)とも言い、電荷的に中性な原子、分子、ないし塩を、正または負
の電荷を持ったイオンとする操作または現象である。
主に物理学の分野では荷電ともいい、分子(原子あるいは原子団)が、エネルギー(電磁波や熱)を受け
て電子を放出したり、逆に外から得ることを指す。(プラズマまたは電離層を参照)
また、化学の分野では解離ともいい、電解質が溶液中においてや融解時に、陽イオンと陰イオンに
分かれることを指す。
イオン化過程の一例をあげると、ある中性原子が電子(1個あるいは数個の価電子)を放出して、別の
中性原子がこれを受け取る、電子の移動が起きる。電子を受け取った原子は負電荷に帯電して陰イ
オンとなり、電子を放出した方は正電荷に帯電して陽イオンとなる。このとき、ふたつのイオンが
得た電荷量は、移動した電子の持つ電荷量(電気素量の整数倍)に等しく、符号は逆となり、和はゼ
ロになる。
原子が電子を放出するには、原子核がクーロン力によって電子を電子軌道に束縛している力に匹敵
するエネルギーが必要で、これをイオン化エネルギーと呼ぶ。
電子は光子を吸収したり、原子同士の衝突によりエネルギーを受け取って励起され、イオン化エネ
ルギーを超えると軌道を離れて別の原子の軌道へ移動する。移動先の原子の電子軌道に入った電子
は、励起エネルギー分のエネルギーを放出して安定化する。
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