国文学基礎講義 合格レポートです。
参考用としてご使用ください。
序論
平成三十年二月十四日、文部科学省は令和四年度の入学生から適用される高校の学習指導要領改訂案を公表した。学習指導要領は時代に合わせて十年に一度の割合で改定され続けており、令和四年度の学習指導要領の改定案では、高校の国語の科目名が大きく変わる。具体的には、これまでにあった「国語総合」「現代文A」「現代文B」「古典A」「古典B」がなくなり、その代わりに、「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「文学国語」「古典探求」が新設される。現在、学習指導要領に基づき、高等学校で使用されているほとんどの教科書では、「万葉集」が取り上げられている。万葉集は、編者や成立年代、どういう意図でつくられたのかも不明だが、全二十巻からなり、約四五〇〇首の和歌が収められた現存する日本最古の歌集である。万葉集の読み方は、奈良時代から平安時代初期にかけては「マニエフシフ/マンエフシフ」平安時代から鎌倉時代にかけては「マンエウシウ」室町時代には「マンヨウシュウ(マンニョウシュウ)」のように、時代によって異なっている。教科書で使用されている歌集の読み方が時代によって変化するのと同様、学習指導要領が時代に合わせて改定され...