1、目的
ユーイングの装置を用いて銅、鉄のヤング率を実験的に算出する。
2、理論
一様な角棒を曲げたとき、棒の長手方向に伸縮のない(棒の長さの変わらない)層Aを考えることができる。層Aに垂直な断面を考え、図1のように、曲率中心Cから層Aの微小長さdxを見込む角をdθとし、曲率半径をρとすれば、層Aと平行で距離zの
位置にある断面積がdSの層Bの歪みは
となる。層Bに加わる張力をdFとすれば、ヤング率Eは
となる。したがって、断面に加わる曲げモーメントLは
となる。ここで、 は、層Bの断面と層Aとの交線のまわりの慣性モーメントに相当するものを表す。
次に、図2のように、長さlの片持梁の中層を考えるとき、一端に質量Mのおもりを掛けたため、OからXの距離にあるdxの部分に生じる微小降下をdeとすれば
となる。このとき曲げモーメントLは
であるから、これら2式よりρを消去すると
となり、一端降下eは
となる。
本実験では、厚さa、幅bの角棒を図3のように距離lの2つの水平支点で支え、角棒の中央に質量Mのおもりを掛けている。したがって、上式のlの代わりにl/2、Mgの代わりにMg/...