慶應通信2019年度の都市社会学(L)の合格レポートです。
選択テーマは「グローバル化」について問題設定を行い、
具体的事例を挙げながら社会学的に論ずること、です。
レポート作成の参考になりましたら幸いです。
‐都市社会学(L)レポート‐
日本のグローバル化に伴う
外国人との共生に関する一考察
選択番号:2 番
1.はじめに
世界の都市人口は 2015 年時点において 50%を超え、メガシティ(人口 1000 万人超の都市圏)は合計 30 都市圏を超えたという。またメガシティのヨーロッパ文化圏における割合は 6 分の 1 に過ぎず、発展途上国におけるそれは計画的な高層ビル群が立ち並ぶ地域と、その他の非計画的な地域が対照的に形成された都市になるというパターンが見られるとされている。(注 1) そして現代都市は交通手段や IT化などに伴いグローバル化が急激に進んでいると共に、計画的な地域とそれ以外の地域での格差も拡大を続けており、単純労働者居住地区の「スラム化」問題などへの対応が急務であるとされる。
また日本においても 2019 年に施行された「出入国管理及び難民認定法」により特定技能を持った外国人の受け入れが始まるが、バージェス(1886-1966)の「同心円地帯理論」における「推移地帯」が都市圏内に今後より多く形成されることが見込まれる。(注 2)しかし、西欧などの先進各国等でも見られるよ...