「レーガノミクスについて」
元ハリウッド俳優ロナルド・レーガンは、81年1月大統領に就任、最優先課題としてアメリカ経済の再建を取り上げ、レーガン大統領の特色ある経済政策は、ジャーナリズムからレーガノミクスと呼ばれる。 レーガン大統領および彼を取り巻くエコノミストたちは、70年代のアメリカ経済の低迷をもたらした問題に対して、これまでの政権が有効な対処でなかったと厳しく非難した。
1つ目の問題は、スタグレーションである。スタグフレーションとは、スタグネーション(景気停滞)とインフレーション(物価が持続的に上昇する経済現象)の合成語で、景気低迷と持続的な物価上昇が並存する状況を意味し、系統的には悲惨度指数が高まることである。2つめの問題は、生産性の上昇率の鈍化である。 1つ目の問題の原因は、これまでとられてきた政策に起因すると考え、長期にわたってインフレーション(以下インフレ)の原因となる、マネーサプライズの伸びを徐々に引き下げる、強い金融政策をとることが、スタグフレーションの克服につながると主張。
2つ目の問題は、設備投資の鈍化が基本的な原因と考え、貯蓄を増強し投資を引き上げるこ...