東京福祉大学通信心理学部でA判定をもらった「感情・人格心理学」のレポートです。【設題】精神分析における人格理論について述べよ。
【設題1】精神分析における人格理論について述べよ。
<ポイント>次のものを必ずキーワードとして考えること。
①精神分析での心の発達、②心的構造論、③防衛機制論、④コンプレックス論
精神分析の創始者であるフロイトは、人格理論の中心人物である。精神分析の基本的前提は、人間の思考や行動の多くが無意識の過程によって引き起こされるということである。精神分析には様々な批判があるにせよ、精神分析的な人格理解が心理学の発展に与えた影響は非常に大きい。本レポートでは、精神分析における人格理論について、①精神分析での心の発達、②心的構造論、③防衛機制論、④コンプレックス論をキーワードとして論じる。
1、フロイトの心的構造論と精神分析での心の発達、コンプレックス論
フロイトの人格理論は、彼の臨床的経験と考察の進展に伴って大きく変わっていった。初期の考え方では、ヒステリーの治療経験をもとにして、人間の心を意識的なものと、無意識的なものとにまず分けた。無意識という概念の構想には、フロイトの用いた自由連想法が深く関連している。当時のヒステリー治療には催眠が用いられており、催眠下において情動を放出することが...