設題:最近の「無差別殺人事件」や「通り魔殺人事件」に象徴される現代型犯罪の原因・背景について、犯罪心理学の観点から論述せよ。に関するレポートです。
指摘:授業内容、文献知識を有効に活用した非常に説得力ある論理展開ができている。本論にある事件内容やネット社会における現代型、劇場型犯罪の考察は非常にユニークと言える。との旨、指摘を受けました。
評価:A評価をいただきました。
参考資料としてご活用ください。
最近の「無差別殺人事件」や「通り魔殺人事件」に象徴される現代型犯罪の原因・背景について、犯罪心理学の観点から論述せよ。
【序論】最近起きた事件と聞くと、2019年5月に起きた川崎市無差別殺人や同年7月に起きた京都アニメーション放火殺人事件が記憶に新しい。特に京都アニメーションの事件は、戦後最大級の死傷者を出した恐るべき大量殺人事件であると考えられ、実に35名もの方が亡くなっている。その他にも1997年神戸の酒鬼薔薇聖斗事件、2001年大阪教育大付属池田小事件、2008年秋葉原通り魔殺人事件など、マスコミでは犯人の異常性や残忍性に注目した恐怖を煽るような報道が連日のようにされていたことを覚えている。
犯罪心理学では、人はなぜこのような無差別殺人や通り魔殺人といった犯罪を犯すのか、について原因論的にアプローチしていくことになる。今回、この現代型犯罪における原因や背景について述べる。
【本論】人はなぜ犯罪を犯すのか、その研究を初めて行ったロンブローゾは、身体的特徴によって犯罪者とそうでない人を比較した。この方法は、現代では科学的ではないとされているが、ロンブローゾが犯罪を実証的な方法...