【概要】
社会福祉士養成課程の課題です。
社会調査の基礎
社会調査において使用される標本抽出法について、その考え方の原理と具体的な手法(手法は複数存在する)を、例えを明示しながらまとめる。
また、こうした統計調査技術がなぜ社会福祉士の専門的知識として求められるかについても個人の考えを述べる。
【目次】
1.標本抽出法の概観
2.統計調査技術がなぜ社会福祉士の専門的知識として求められるか
【引用・参考文献】
引用文献・参考文献
1. 新・社会福祉士養成講座5 社会調査の基礎 中央法規出版
2. 杉原(2013)『定量的調査と定性的調査の基礎(第4回) 定性的調査(面接法、観察法)による評価』ヒューマンインタフェース学会誌, 15(1): 31-42
3. 埼玉県 総務部 統計課 標本の抽出は、どのように行えばよいのですか
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0206/toukeifaq/q1-7.html
1.標本抽出法の概観
標本抽出法とは、主に量的調査における対象者(標本)を選択する方法のことである。調査において、調べたい対象となる母集団のすべてを調査する悉皆調査では問題にはならないが、日本全体の総意を調べる場合などでは悉皆調査行うことが現実的でない。その場合の調査には、ある規定の手続きを踏んで母集団から一部を取り出した標本データから母集団の性質を推定したり、母集団の性質に対する仮説を検定したりするのである。
標本抽出法は、その手法から確率抽出と非確率抽出の2種類に分類される。
確率抽出は母集団から出来る限り等しい確率で無作為に抽出する方法であり、非確率抽出は、対象者数が少ない場合に行われ、無作為性を持たない方法である。以下、この2つに関する手法は多数あるが数種類に絞り概観する。
①確率抽出
1)無作為抽出法
無作為抽出法は、母集団から標本を抽出するときに、①どの要素も抽出される確率が等しく、②しかも、ある要素が抽出される確率がある別の要素が抽出されるか否かに関係がない抽出方法である。単純無作為抽出とも呼ばれる。
例えば、ある母集団1000人から無作為抽出法で100人取り出...