【慶應通信】マックス・ウェーバー 職業としての学問【社会学史Ⅱ】

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    資料紹介

    『職業としての学問』の要約から、彼の説いた理論によって、現代社会における問題について考察している

    3738文字

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    社会学史Ⅱ
    はじめに
    ドイツの社会学者であり、経済学者でもあるマックス・ウェーバー。本レポートでは、
    彼の講義内容が収められた著書『職業としての学問』を取り上げたい。
    講義が行われた当時のドイツは、第一次世界大戦で敗戦し、戦争に熱狂していた大学生
    たちが意気消沈した頃である。その結果、学生たちは教師に対し「指導者」を求めるよう
    になっていた。ウェーバーはこうした大学生らに対し、学問と政策の峻別を説く講演を行
    ったのである。
    そこでまず、この『職業としての学問』の要約を行い、その上で、彼の説いた理論によ
    って、現代社会における問題について取り上げて考察していきたい。
    『職業としての学問』 要約
    ウェーバーは講演で、主に三つのことを説いた。まず一つは、学問を職業とする生計を
    たてるための経済的な現状、教師として認められる際の「僥倖」の支配である。まず学問
    で生きるのは難しく、「大学教師の運命を決するものが大部分「僥倖」である」という。な
    ぜならば、就職、昇進などの人事の難しさや、教師と研究者という学者に求められる職務
    の二重性が挙げられているからである。ウェーバーは「大学に職を...

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