効率の良いシステム・「市場」の失敗

閲覧数3,450
ダウンロード数15
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    課題Ⅰ:効率の良いシステム・「市場」の失敗
    Ⅰ、効率の良い完全競争市場
    効率の良いシステムとしてあげられる市場は「完全競争市場」と呼ばれ、このような市場での自由な取引の元で実現した生産量は、需要側の限界的評価と供給側の限界費用を一致させるという意味で効率的であり、需給者に最大の総余剰をもたらす。
    では、このような「完全競争市場」について考える。‘完全競争市場’とは「ある財に関して供給者と需要者の数が極めて多く、此処の市場参加が価格に影響を及ぼすことができず、売買される財は同質で、完全な市場情報が与えられており、市場への参入・退出が自由である市場」である。上記のような条件において、市場は効率的であり、ある財において一物一価の法則等が成り立つといえる。
    ようするに、プライステイカーのみが存在している状態である。
    Ⅱ、完全競争市場が成立しない条件
    私は、市場の失敗とは「完全競争市場」が成立しない場合に生じると考える。なぜなら、前項に記述だが、最大の総余剰をもたらすことが需給者の最大の利益につながるからだ。
    では、完全競争市場が成立しない場合とはどんな場合なのかを考える。
    供給者の恣意的に価格が設定できる場合。(プライスメーカーの存在)
    完全な情報が需要者に与えられない場合。
    外部効果が発生する場合
    費用逓減産業の場合
    公共財の場合
    The others(省略)
    のいずれかの条件に一致すると、市場は、完全競争ではなくなる。
    よって、効率の良いシステムとしての機能はなくなってしまう。
    Ⅲ、外部効果が発生する場合
    以下では前項に記述した「外部効果が発生する場合」について言及する。
    外部効果とは
    外部効果とは、企業や消費者の経済活動が、他の経済主体に直接的であれ、間接的であれ、影響を及ぼすことを言う。
    また、外部効果は、他の経済主体にマイナスの影響を及ぼすものは負の外部効果と言われ、反対に広告と商品のようなものは正の外部効果といわれる。
    以下で、負の外部効果の具体例を挙げ市場の失敗へと導かれるまでを例示していく。
    この外部効果が強く働く場合には、企業や消費者の自由な経済活動に任せておいたのでは、政府として様々な不具合が発生し、市場においての自由な取引のみでは望ましい資源配分が出来ない。このような場合、政府介入が行われそのような時において、市場の失敗という。(自由競争の不成立)
    負の外部効果の具体例として、大気汚染があげられる。
    初めに、大気とは地球の民全員のものであり、京都議定書などで、世界的にCO2の削減などが国ごとに目標とされ、地球温暖化防止を政府で心がけているものである。
    さて、それでは、本題である『大気汚染』にスポットを当てる。
    まず、大気汚染のもっとも大きな問題であった‘フロンガス’は、フロンガスの使用を禁止し、代替財の開発によって新しい競争を生み出した。これも、一つのフロンガス市場の失敗であるといえる。
    そして、現在もっとも大きな問題となっているのが、CO2問題である。
    よく考えてみよう、自由な競争で企業・消費者が自己の最大の利潤を求めている市場である日本で、なぜ「ディーゼル車」が走っていないのかを。維持コストは変わらず、使用コストは安いはずなのに。
    答えは単純である、政府が禁止した、または特別税等をかけたからである。
    さて、一般的な車の話にする。
    そもそも、競争市場において、自動車の価格というものは、生産者の限界費用と利用者の評価によって設定されていなければならない。
    だが、現実は違う。
    大気汚染という外部効果があるからだ。車を走らせるという消費

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    課題Ⅰ:効率の良いシステム・「市場」の失敗
    Ⅰ、効率の良い完全競争市場
    効率の良いシステムとしてあげられる市場は「完全競争市場」と呼ばれ、このような市場での自由な取引の元で実現した生産量は、需要側の限界的評価と供給側の限界費用を一致させるという意味で効率的であり、需給者に最大の総余剰をもたらす。
    では、このような「完全競争市場」について考える。‘完全競争市場’とは「ある財に関して供給者と需要者の数が極めて多く、此処の市場参加が価格に影響を及ぼすことができず、売買される財は同質で、完全な市場情報が与えられており、市場への参入・退出が自由である市場」である。上記のような条件において、市場は効率的であり、ある財において一物一価の法則等が成り立つといえる。
    ようするに、プライステイカーのみが存在している状態である。
    Ⅱ、完全競争市場が成立しない条件
    私は、市場の失敗とは「完全競争市場」が成立しない場合に生じると考える。なぜなら、前項に記述だが、最大の総余剰をもたらすことが需給者の最大の利益につながるからだ。
    では、完全競争市場が成立しない場合とはどんな場合なのかを考える。
    供給者の恣意的に価格...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。