パレート最適とは、資源配分にムダがない状態のことである。そもそもパレート最適は説明するのがとても難しい概念であるが、つまり『パレート改善』という概念を用いて、『パレート改善の余地がない状態をパレート最適』ということである。改善の余地がないというのは、結局『最高の状態』だと言っているわけである。そこで何について最高なのかと言えば、ムダをなくして最も効果的な資源配分を実現しているということである。パレート最適とは資源配分の効率性に関わる概念で、所得分配の公正さとは無関係であり、分配の公正さでは問題のある社会も、資源配分にムダがなければパレート最適だといえる。
例えばAとBが無人島に漂着したとして、食べ物はチョコレートが4個だけとし、これ以外の食料は得られないとした時、パレート最適となる分配はどうなるか考えてみると、実はどの分配もパレード最適となる。(2,1)という分配はチョコがまだ一つ余っているので、その1個をAかBのどちらかに分配することができ、パレード最適ではない。ところが、とにかく4個をすべて分配している場合、余るチョコはない。(2,2)の状態から(3,1)に移行するには、AがBからチョコを1個奪うことが必要であり、Bがこのような交換に自発的に応じることはないだろう。このように『他者の状態を悪化させなければ、ある経済主体の状態を改善することはできないような状態』をパレード最適というのである。
そこでエッジワースのボックス図を用いて論じていけば、そもそもそれは消費におけるパレート最適な資源配分を分析するための道具である。先ほどのチョコ4つの事例では、チョコの個数でA、Bの効用を量ったが、2財の場合無差別曲線で示される効用水準の『交換』を考えたほうがいい。
パレート最適とは、資源配分にムダがない状態のことである。そもそもパレート最適は説明するのがとても難しい概念であるが、つまり『パレート改善』という概念を用いて、『パレート改善の余地がない状態をパレート最適』ということである。改善の余地がないというのは、結局『最高の状態』だと言っているわけである。そこで何について最高なのかと言えば、ムダをなくして最も効果的な資源配分を実現しているということである。パレート最適とは資源配分の効率性に関わる概念で、所得分配の公正さとは無関係であり、分配の公正さでは問題のある社会も、資源配分にムダがなければパレート最適だといえる。
例えばAとBが無人島に漂着したとして、...