平成31年度姫路大学通信教育課程「発達心理学」の科目試験解答例です。
試験では問3が出題され、評価はAでした。
問4 愛着形成の4段階について簡潔に述べなさい。
問5 道徳性の発達段階について簡潔に述べなさい。
※解答例は問4と問5のみです。
4.愛着形成の 4 段階について簡潔に述べなさい。
第 1 段階は出生~12 週に発生する。「人物弁別をともなわない定位と発信」の段階である。主に周り
の人に対して、追視したり、手を伸ばしたり、笑顔を向けたり、喃語で話しかけるなどの行動を取る。
その人物を見ることによって泣き止んだりする効果もある。これらの行動は、乳児がその人物を乳児の
近くに引き寄せる効果があり、人物が近くにいるほど活性化する傾向がある。特定の人物を対象として
いるわけではなく、誰にでも興味をもつ段階である。生後 12 週以降特に顕著になる。
第 2 段階は生後 12 週から 6 ヶ月に発生する。「ひとり(または数人)の弁別された人物に対する「定位
と発信」の段階である。刺激に対して無差別に反応することが減り、特定の人物を認識する。特定の人
物に対して微笑したり、発声したり、自ら働きかけるようになる。特に母性的人物に対して顕著な反応
を示す。
第 3 段階は生後 6 ヶ月から2.3歳に発生する。「発信ならびに動作の手段による弁別された人物へ
の接近の維持」の段階である。母性的人物に対する愛着が強くなり、愛着行動...