本レポートでは、重度の知的障害と重度の肢体不自由有する重複障害児を想定して、自立活動の区分・項目の中から必要な内容を選定し、具体的な指導ついて述べます。
参考文献
菅原伸康(2012)「障害のある子どものための教育と保育① エピソードで見る 障害の理解と支援」ミネルヴァ書房.
菅原伸康・渡邉照美ら 編著(2015)「障害のある子どものための教育と保育③ エピソードで学ぶ 障害の重い子どもの理解と支援」ミネルヴァ書房.
杉山登志郎(2011)「発達障害のいま」株式会社講談社.
小野次郎・上野一彦・藤田継道 編著(2007)「よくわかる発達障害」ミネルヴァ書房.
文部科学省(2009)「特別支援学校学習指導要領解説 総則等編(幼稚部・小学部・中学部)」教育出版.
本レポートでは、重度の知的障害と重度の肢体不自由有する重複障害児を想定して、自立活動の区分・項目の中から必要な内容を選定し、具体的な指導ついて述べます。また「しょうがい」の「がい」については「害」に便宜上統一します。
1. 自立活動の区分・項目の選定
自立活動の区分・項目の中から、区分:「心理的な安定」と区分:「コミュニケーション」が重要であると考え選択しました。
区分:「心理的な安定」
項目:(1)情緒の安定に関すること
適切な教育を行うには、まずは子どもの心理的な安定が必要です。重度の知的障害と重度の肢体不自由有する重複障害児は、自分で動くことも難しく、なおかつ、その場の状況を自分で...