第3回
ASO価の測定
実習日 2007/04/26
目的
ヒト血清を用いたランツ・ランダル法にて、溶血連鎖球菌感染の指標などになる抗ストレプトリジン-O(ASO)価の測定を行う。
原理
SLOは溶血毒であり、これに対してASOはこの毒素の中和(毒素中和反応)を行う抗体で、感染者においては抗体価が高くなる。このためランツ・ランダル法では独自の希釈系列を用いて患者血清を希釈し、SLO溶液を加えた際の溶血反応を見ることでASO価を測定できる。感染者血清の場合はASO価が高く、かなり高い濃度までSLOを添加してもASOが中和反応を起こすため溶血は起きない。しかし非感染者血清の場合はASO価が低いため、SLOを中和しきれずに遠心した後、肉眼的に溶血が観察できる。
器具
小試験管 14本
中試験管 3本
メスピペット
試験管立て
恒温水層・温度計
遠心器
方法
①10倍、100倍、500倍の患者血清希釈系列を作った。
②さらに小試験管にNo.をふり、表1のように希釈血清と等張緩衝食塩水を入れたものを作成した。
③各試験管(赤血球対照を除く)にSLO溶液0.25mlを加え、静かに混和した後、37℃...