中央大学通信教育2018年度
評価はAになります。
第1課題
1,行政行為の意義
行政行為とは,行政庁が,法律に基づき,公権力の行使として,直接・具体的に国民の権
利義務を規律する行為をいうとされている。公権力をもって行政と私人間の法律関係を規
律する法律行為であり,両者の意思の合致によって法律関係を規律する契約とは性質を異
にする概念である。判例においても,行政行為とは,「公権力の主体たる国または公共団体
が行う行為のうち,その行為によって,直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定
することが法律上認められているもの」と定義されている(最判昭39・10・29民集1
8・8・1809)。
行政行為は,➀国民の権利義務を決定する法的効果を有し(この点において,行政指導や
内部行為とは区別される),②国民に具体的な権利義務を生じさせ(この点において,一般
的・抽象的な事項を規律している法律・行政立法とは区別される),③公権力性を有してお
り,行政庁の一方的判断によって権利義務関係を決定する(この点において,相手方の同意
を必要とする行政契約とは区別される)という点において,他の行為形式とは性質を異にし
ている。
2,行政行為の...