英米文学演習の科目でA評価をもらったレポートです。
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英米文学演習IV 期末レポート 「Rose for Emily と Dry September の共通点について」
1 フォークナーについて
フォークナーについて自主的に調べたところによると、生前はアメリカ本国でよりも、
フランスでの評価が高く、日本作家の井上光晴、大江健三郎や、中上健次がフォークナーに影響
を受けている。日本の一般の読者にはまだまだなじみがうすいと言われているが、長編作品は広
く読まれている。フォークナーは、1897 年に生まれ、大戦中は志願し、入隊もしている。彼が若
い頃は、ロスト・ジェネレーションすなわち、失われた世代にちょうどぶつかっている。この時
期に過ごした青年時代が元で作品が書かれた。以前、英米文学あるいは文化演習や概論のクラス
で、ヘミングウェイやフイッツジェラルドの作品を読んだが、この人達と同じように、暗い背景
がそびえたったような作品が多い、というのも彼らの世代にとっては彼らと世代が異なる人がい
うような「すばらしいアメリカ」という意識がなくなっていたからだ。そこで、フォークナーは
自分がくらしてきた町をモデルにして、本の中で生きようとした...