子どもの自尊感情に与える親の養育態度と学校の影響について説明しなさい。
児童心理学 2単位目
子どもの自尊感情に与える親の養育態度と学校の影響について説明しなさい。
自尊感情とは、人が持っている自分自身についての評価的な感じ方である。自尊感情は、
児童期以後の自己概念の形成過程で中心的な役割を果たすと考えられている。この自尊感
情は、親の養育態度や学校での経験が大きく影響を与えると知られている。
クーパースミスは、小学校高学年の男子とその母親を対象として、親の養育態度のあり
方が子どもの自尊感情の形成にどのように影響するか研究した。その結果、自尊感情の発
達に寄与する条件としてつぎの点を明らかにしている。①両親による子どものほぼ全面的
な受容。②親の信ずるところに従って子どもへの制約が明確にされ、順守するようにしめ
けている。③子どもを尊重し、制約の範囲内で比較的大きな自由を許容している。④子ど
もに関心を持ち、注意深い。
また、シアーズは小学6年生の男女を対象とした研究から、「父親および母親の暖かさの
要因」が、他の要因に比べて最もはっきりした形で自尊感情の先行条件になることを明ら
かにした。子どもによって多少の違いはあるが、その中でも、父親より...