A判定合格をいただいたレポートです。ご自身の学びにご活用ください。
「マックス・ヴェーバーの社会学の性格について述べよ。」
まず社会学とはなんであるか、ということに関しては、社会学者自身も返答に頭を悩ませるほど多様な姿をしている。社会はひとり一人の人間の人生よりもずっと長く存在し、また、個人の思想を超えたかたちで動くことも多い存在だ。
「マクロ社会」は個人の外に客観的に「実在」している群衆や市場のように、外部と内部を隔てる境界が固定的でない流動的な準社会であり、「ミクロ社会」とは個人的な認知に主観的に存在する社会だが、「社会」はただ自分の周りの出来事を眺めれば分かるような存在ではなく、また個人の心理を研究しても社会について知ることにはならない。つまり特別な方法を考案しなければ理解することのできない未知の面をもつ存在だということになる。
しかし私達にとって将来や未来に起こりうることは全く予測不可能とは限らない、実は社会の人々の行動や思想には、パターンやルールがあることも多いのだ。ヴェーバーは「単数あるいは複数の行為者の考えている意味が他の人々の行動と関係をもち、その過程がこれに左右されるような行為を指す」と述べて、社会的行為とそれと引き起こす動機を結び...